春から夏にかけて海の色が赤やピンクになっているのを見たことがありませんか。小さな生物(植物プランクトン)達があまりにも沢山増えたために海水の色が変化したことを赤潮と呼びます。養殖場の魚や貝が死んで漁師さん達が困っているところをテレビや新聞で見たことがあるでしょう。赤潮は海水の中のチッソやリンなどの栄養分が多くなってくると、数多く発生するようになりますから、海を汚さないようにすることが大切です。
魚類養殖場をおそう赤潮
ハマチの被害



 赤潮生物の多くは悪者で、赤潮が発生すると沢山の魚や貝が死んで、大きな被害を引き起こします。それは、赤潮生物が魚のエラに触れると、エラの表面がこわれて、酸素が取り込めなくなってしまうからです。
 貝を殺す赤潮生物は心臓を停止させたり、エラをこわしたり、殻を閉じさせて殺すことがわかっています
 1999年から200年にかけての冬に有明海でノリに大きな被害が出て、諫早湾の干拓との関係が大きな問題になりました。この事件も赤潮が関係しています。赤潮が発生して、ノリに必要な栄養分を使ってしまい、黄色くおいしくないノリになってしまったからです。

作成者 本城凡夫 ほんじょうつねお (農学研究院生物機能科学部門)